ことばや聴こえ、食べることに困難を抱える人々を支援する医療専門職、言語聴覚士。
乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層の方々が対象となります。
言語聴覚士の仕事内容や役割について、具体例を挙げながら分かりやすく解説します。
言語聴覚士が関わる問題は、大きく分けて「話す」「聴く」「食べる」の3つの領域に分けられます。
例えば、脳卒中などで言葉がうまく話せなくなった失語症の方には、発音の練習や、伝えたいことを別の方法で表現する訓練を行います。
また、聴こえに困難のある方には、補聴器の調整や、聞こえにくい状況でのコミュニケーション方法の指導を行います。
さらに、食べ物を飲み込む力が弱くなった方に対しては、安全に食事ができるように、食べ物の形態や姿勢の工夫、リハビリテーションなどを行います。
具体的な事例を挙げると、例えば、言葉をうまく話せないお子さんの場合、言語聴覚士は遊びを通してコミュニケーション能力を高める訓練を行います。
絵カードを使ったり、一緒に歌を歌ったりすることで、楽しくコミュニケーションを学ぶことができます。
また、高齢者の方で食事中にむせることが多い場合、言語聴覚士は食べ物のとろみを調整したり、適切な姿勢を指導したりすることで、安全に食事ができるよう支援します。
このように、言語聴覚士は、一人ひとりの状況に合わせて、オーダーメイドの支援を提供しています。
言語聴覚士は、病院やクリニック、介護施設、リハビリテーションセンター、学校、保健センターなど、様々な場所で活躍しています。
人々の生活の質を高め、社会参加を支援する、重要な役割を担っていると言えるでしょう。
もし、あなたの周りで言葉や聴こえ、食べることに困難を抱えている人がいたら、言語聴覚士に相談してみることをおすすめします。
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